[旅行]国際ワークキャンプ@カンボジア~ボランティアワーク編②~

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この記事は、ワーク編に書くか、準備編に書くか、観光編に書くか、非常に悩みました。というのも、事前に調べた内容と、実際の感想が混ざっているからです。旅行するにあたって準備として事前に知っておいた方がいい内容ばかりですが、今回はワークキャンプの感想として、特徴のある順に紹介します。

歴史について

宗教について

カンボジアは、敬虔な上座部仏教国です。戒律を重んじ、出家し修行した者のみが救われるという教えです。ちなみに日本は大乗仏教、誰にでも悟りを開くチャンスがあるとされる宗派です。
比較して上座部仏教を小乗仏教と呼ぶことがありますが、これは大乗からの差別的な呼称なので控えましょう。

日本よりも国民がこういったイベントに熱心で、ブッタの生誕祭がちょうど今年は5月4日だったため、私も祭典に参加しました。
しっかり礼拝をし、決まった手順で祈りと料理を捧げ、生誕を祝っていました。夜になると盆踊り会のような夜祭りも開催されていて、近所の人が参加していました。写真はお寺周辺の住民が持ち寄った食事です。お経を読んでもらって礼拝した後、みんなでいただきます。


また紙に火をつけて空に飛ばし、ゆっくり流れ星のように流れていくのを見ることができました。
iPhoneのカメラでは撮れませんでしたが、数キロ先の寺でも同じことをするため、各地で同じ光が見られることに!
視力のいい現地の子はかなり遠くの地域のものまでたくさん見えていたようですが、私には指さされたほうに影も形もみえませんでした…。

実際、寺院などの様式は日本と似ているものが多かったですが、
きらびやかで中華風な感じと、フランスの植民地だったこともあり西洋風の紋章や装飾が「異国」っぽかったです。

カンボジアの悲惨すぎる歴史と平均年齢

もう一つ、衝撃的で重要な特徴は「国民の平均年齢が30歳」ということ。※2023年現在
約30年前、「ポルポト政権」の支配により、国民の大量虐殺があったからです。
私と同じかそれより若い年代であれば歴史や世界史の教科書で「クメール・ルージュ」なども聞いたことあるかもしれません。

ある日、中国にわたり社会主義に目覚めたポルポトは、カンボジアにも平等な社会主義の農業国を作ろうとしました。
そのためには位の高い人間、知識人の存在は不要とし、尋問で虚偽の告白をさせ、虐殺しました。
知識人とは、医者やエンジニアはもちろん、文字が読める、字を書ける、最終的には眼鏡をかけている…など。ポルポト軍はそういった人たちを、老若男女問わず、小さい子供まで。

結果的に1970年代に、200万人といわれる人数の人が殺されました。
ポルポトが死んだのは1997年。それからは内紛をしていたそうです。びっくりですよね…。教科書に載っていたとはいえ、1997年って私もう生まれてるんです。
つまり私くらいの年代のカンボジア人は、みんな戦時中に生まれたか、または戦争を経験してることになります。

1997年までの歴史的出来事について後世へ残すため、プノンペンに博物館があります。
この博物館の感想については、観光編の別の記事で書きます。

言語について

そういう歴史的な事情で知識人が「処刑」されてしまったことにより、英語はおろか自国の文字を読める大人は特に少なかったです。
もちろん、教育も進みません。だから教育ボランティアが必要ということですね。

クメール語の紹介

カンボジアの言語はクメール語です。
顔文字とかでたまにみる、ミミズみたいな文字です。私には到底文字にはみえませんが(日本語もお互い様)、現地の子供たちはすらすら書いていました。
*少しだけ教えてもらったノート

教えてもらったクメールの数字。指が入っちゃってますが…。

発音はnya-nya-してて可愛らしい聞き心地がします。
フランス領だったこともあり、少しフランス語っぽい文法が多く、日本語や韓国語などの東アジアの言葉と違い「主語-動詞-目的語」の文法です。
英語やフランス語と同じです。この文法で話す地域は、英会話の覚えも早くて羨ましいです。。
数字は簡単で、1~10の発音と、20、30、40、50・・・と10ずつ覚えれば、あとは組み合わせで全部表現できます。英語は11(eleven)や12(twelve)なども覚える必要がありますが、クメール語なら10+1でOKです。(フランス語と同じ)
そうしてみると日本は4の読み方が「し」「よん」と変わったり、「よっつ」なんて場合もあるので、かなり難しいほうですね。

気候について

とにかく汗がとまらない暑さ!

常に35度以上!とにかく、とにかく暑い(笑)

気候は熱帯モンスーン気候(弱い乾季のある熱帯雨林)であり、季節は大きく6月~10月の雨季と、11月 ~5月の乾季に分かれます。
3月~5月が最も暑い時期で日中の気温は40度になることも…ちょうど私が行ったゴールデンウィークは一番暑い時期だったみたいです。

日本や台湾の夏と違い、太平洋高気圧の影響を受けないので蒸し暑くはなく、カラッとしています。
ただ近くにメコン川含む大きな川が3つあるので、めちゃくちゃ乾燥しているという感じはなかったと思います。気候か、地形か、何の影響か専門ではないのでわからないのですが、風が吹けば砂が舞うような地面で、日本にあるような栄養のありそうな土はなかったです。

カンボジアが貧しい理由は近年の支配と紛争ですが、もう一つはこの気候だと思います。
土壌も砂って感じで豊かじゃないんですが、まず暑すぎて動く気が起きない(笑)

水(水筒)はどこへでも持ち歩くこと!

人間が生きられる気温なのかビビッて行きましたが、生きることはできます(笑)
蒸し暑くないので日本のようなジメジメはなかったのはよかったです。ただ35度以上というのは、ただ歩くだけでも汗をかく気温。常に水のボトルを片手に外出し、タオルも必須
今回は冷房がないこともあり、汗をかきすぎて、トイレの回数が1日2回になりました。
私はめちゃくちゃ身体が冷えやすくお腹も緩いはずなんですが、最初の2~3日は水分なさ過ぎて便秘気味になり、夕方の涼しい時間からたくさん水を飲むようにしたら排便できるようになりました。人間の体ってすごいですね。
キャンプ地は扇風機しかなく、朝6時~夜19時までは暑すぎて眠れないため、目覚ましが無くても強制的に早寝早起きができる健康的な生活でした(笑)

日差しが強いからか、現地では長そでの方もいました…。信じられない。
コロナ5類になったばかりで日本はマスクの方がまだたくさんいましたが、カンボジアでは外しました。
マスクつけてる人はほぼいません。コロナへの警戒が薄いとかそういうのじゃなく、暑くて無理(笑)
観光施設の入場ではマスクを強制されてましたが、入場ゲートを過ぎたら半数が外してました(観光ガイドさんが良いって言った)。

衛生管理は重要

おそらく汗のかきすぎで、額や目の周り、足の指の間に汗疹ができました。
足はかなりかゆかったので、水虫に近いやつだったかもしれません…。薬は必須ですね。
寝る前は必ずアルコールでふき取っていたのですが、裸足で入るバスルーム(トイレ)が常に湿っていて、出入りする際に足を洗ったりせず湿らせたままにしていたのが原因かもしれません。顔の汗はこまめにふき取り、足も常に濡らしたままにはせず適度に水で洗ったり、濡れたら拭いたりするようにしましょう。

突然のゲリラ雨!

・カンボジアでの必需品について
 [旅行]国際ワークキャンプ@カンボジア~準備編①~

交通について

交通ルールはあまりなく、割とすごく自由
原付が多く、街の道路をぎっしり走っているのが特徴です。発展途上国らしいというか、教科書で見たやつ!ってなりました。バイク系に順番待ちの概念がないです。プノンペンは特に都会なので、車も人口も多かったです。

日本の交通規則には積載量や高さ、幅の制限がありますが、カンボジアにはそういったものがなく、荷物をたくさん積んでる危ないトラック、原付もたくさん見ました。
原付の二人三人乗りは当たり前、原付が露店や大きな荷台を引いている姿も見られました。TukTukも原付が車を引いているようなものです。
免許がないとが聞いていましたが、キャンプ地では、小中学生くらいの子が小学生低学年くらいの妹や弟を原付に乗せて帰っていく姿も見られました。歩くときは気を付けてください。

大通りで信号待ちの間だけ果物を持って売り歩く人がいて、中には子供もいました。
普通に美味しそうだしマンゴーはおそらく日本のより安いです。子供がこうして昼間に働いたり店番したりしている姿からは、改めて貧しさを感じます。
彼らにとっては普通かもしれませんが。

乗り物系の移動

短い移動にはTukTukを使用しますが、長距離では相乗りのミニバンをよく使いました。エアコンの有無や混み具合など車に寄るので乗り心地は運ですが、比較的安いです。基本的に誰かが呼んでくれていたので正しいやり方がわからないんですが、大きい道路でヒッチハイクみたいな感じで待つか、電話などで配車するみたいです。

・TukTukの乗り方などについて
 [旅行]国際ワークキャンプ@カンボジア~準備編②~

人柄について

ネットには仏教の戒律を重んじ質素に暮らす、シャイな国柄と書いてありました。
また家族を大事にし、朝食は必ず一緒に食べる習慣があるとも読みました。

陽気で、朗らかで、かなり適当?

実際は、すごく人懐っこい!(観光地にいたからかもしれないけど)
言葉とか通じなくても「笑顔」が基本で、英語が分かる人は知らない人とも普通に話します。

小さい子供は日本と同じく最初は人見知りする感じがありましたが、笑いかけたり一緒に遊んだりするうちに心を開いてくれるのが可愛かったです。私は背が小さいので、齢や身長を聞かれたりしました。小さい人をいじるのはどの国でも変わらない…。

ただ日本と通じる距離感というか、あくまでこちらが外国人であることは前提とした優しい対応というか…知らない人をやたら警戒したりしませんが、シャイなのはそうかもと思いました。
日本人より陽気で、朗らかで、かなり適当です(笑) 沖縄とかのイメージに近いです(失礼かな)。

コンビニも順番待ちはしない

適当エピソードはいろいろあるんですが、ホストマザーに笑われたのは、めちゃくちゃ混んでたコンビニで日本人だけ会計が遅いこと。
だって順番待ちがないから!会計が終わったと思ったらすぐに行って割り込まないと、永遠に会計できませんでした。他のボランティアの子も笑われていたら、前に並んでいた知らないお姉さんから「もう終わるから私の次においで」と声をかけてもらってました(笑)

まとめ

行く前と後でイメージが変わった!

全体として、カンボジアに行く前は『貧しくて大変な国』というイメージがありました。
実際はしんどい支配や紛争なんて嘘かのような明るい人が多く、全体で見れば貧しいことには変わりありませんが、発展途上国らしい成長中の若い雰囲気で、陽気な人懐っこい国でした。

それからアジアだけど異国、という感じでした。私は韓国や台湾しかアジア地域へ行ったことがないのですが、カンボジアは何だかもっと「異国感」がありました。
旅行で異国情緒を感じる要因(持論)として、国民の容姿、文字や言語、建物や動植物による景観、気候、食事などの順にあげられると思っていて、東南アジアは東アジアと違い、見た目から少し違いがあります。顔つきはよく見れば似ているのですが、全員が日に焼けて黒くなっているからです。
また言語や建物にも異国らしさがあり、元フランス植民地ならではの名残がありました。私はフランス語も少しやっていて、フランスでもワークキャンプをしたことがあるので不思議な縁を感じました。

また行きたいな~。

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